ベラルーシで働かない人に罰金を
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”authoritarian” といえば「独裁者」ということなんだが、この言葉、悪しざまにいうと樣になるものだが、それがしが釣り上げた情報では、まんざらそうでもない、という話を聞いてほしい。
ベラルーシという国、東にロシア、南にウクライナ、西にポーランド北西にはリトアニアとラトビアと国境を接する共和国だ。
ソヴィエト連邦から独立したはいいが、いま後釜のロシアのとばっちりを受けていま経済がめちゃくちゃになっている。
この国の大統領が独裁者のはずのアレクサンドル・ルカシェンコという人物、この人物が期限付きだとはいえ、それがしには英断と思える政策を打ち出して、いま話題になっている。
この水曜日、ルカシェンコ大統領のある提案をベラルーシ議会が承認したのだ。
曰く、年間の労働日が183日以下の者は年額$250の罰金を支払うべし、というのだ。
身体不具者、年金生活者、子持ちはその限りではない、と。
このルカシェンコ提案は、100-2で可決されてそうで、「働ける国民には働いてもらって国家の財政を支える憲法上の義務を負ってもらう」意味の付帯条項が添えられている。
マリアーナ・シェチェトキナ労働相は、この法律は期限付きである、と伝えた。
ちなみに、ベラルーシでは、国営企業で働く従業員の賃金未払いや工場の操業停止など、深刻な経済状況は依然として続き、更に、国営企業の民営化の遅れなどを理由に、ロシアからの資金援助を2013年に打ち切られている。
崖っぷちに追い込まれたルカシェンコ大統領は中国に急接近、中国との間で15億ドルの経済投資協定を締結、中国は欧州進出の足掛かりを得ることができ、ベラルーシは当面の財政破綻を回避している。
それにしても、独裁者にして臨機応変の対策だ。
いや、独裁者ならではの切れ味のいい刺激策だ、とそれがしは感じ入っているのだ。
つかぬことだが、ベラルーシからは卓球の名手、ブラディミル・サムソノフがいる。
彼はしっかり「働いている」から$250は免れていることだろう。
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