今、北米は卒業シーズン。
ハイスクールでは一大イベントのグラジュエーションプロムがあります。
プロムとは卒業生のためのダンスパーティ。
ボーイフレンドやガールフレンドがいる人はカップルで参加し、それ以外の人は友人達と参加します。
時はさかのぼって7年前のアメリカ・ペンシルベニア州のとある小学校。
4年生のベンはクラスメートのメアリーに「高校のプロムには君をエスコートするよ」と約束しました。
ベンとメアリーは2年生の時に出会って以来、ベンはいつもメアリーを心配し気にかけて来ました。
なぜならメアリーはダウン症だったからです。
でもその後別々の高校に進学することになり、2人は離ればなれになってしまいました。
昨年高校対抗のアメリカンフットボールの試合で2人は再会しました。
高校のクォーターバックのベンはその時、小学4年生の頃にメアリーにした約束を思い出したのです。
「あの頃メアリーはクールだなと思ったよ。可愛くて、友達になりやすい子だったよ。」
メアリーは当初、プロムには女友達と行く予定でしたが、ベンが一緒に行って欲しいと頼むと恍惚としたのです。
先週2人はプロムに参加しましたが、4年生の時の担任の先生まで表れたのです。
メアリーは薄いパープルのカクテルドレスを身にまとい、ベンは同じパープルのネクタイを絞め、2人ともとても幸せそうでした。
小学4年生の頃の担任の先生は、
「ベンとメアリーを観ているといつも笑顔になれたわ。ベンはいつもメアリーを守って、とても気にかけていたわ。彼女をハッピーにしたくて、クラスのアクティビティにも参加していたのよ。」
メアリーのお兄さんは
「学校のほとんどの生徒はメアリーを避けていたし、ダウン症だということで気持ち悪いと思われていた。だけどベンは違ったよ。」
とフェイスブックに書いています。
ベンは7年前の約束をしっかり守りました。
ベンの優しい気持ちと行動に感動したのはメアリーと彼女の家族だけではありません。
ベンの母親をも感動させました。
「ベンは心の広い、優しい男性に成長したわ。彼は人を幸せにすることをいつも第一に考えている。7年前にした約束を守って、あの美しい女の子を幸せな気持ちにしたのをみて涙がでたわ。」
とフェイスブックに書いています。
私はこの話を聞いて思わず涙してしまいました。
現代の高校生にも、こんなピュアな気持ちを持った少年がいるのですね。
生まれて初めて美しいドレスを身にまとった、ダウン症の少女の眩しい笑顔が目に浮かぶようです。