異物混入問題の世界の全貌

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年明けの話題でなんとも切ないのは、市販食品への異物混入の話だ。

プラスチック片やビニール片、ブラシの毛、鉄クズ、スポンジのかけら、「ゴム手袋の一部とみられる異物」まで、ひどい話を通り越して、ありえない話だ。

それが、「人の齒」、ハエの死骸となると、これはもうウソかジョーダンとしか思へない。

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日本はまっとうな国、日本人は良識の国民と自認もし、世界からもそう評価されていることが、この瞬間じつに気恥ずかしく、後ろめたく、穴にも入りたい気持ちだ。

それがどう混入したか、なぜそんなものが食品加工の現場にあったのか、なぜ防げなかったのか、などなどは、その筋の賢い人たちがこれから詳らかにしてくれるだろうから、筆者はこの問題を社会現象と捉えてみたい。

ちょっと横道に逸れるが、産業の内幕物で名を馳せたアーサー・ヘイリーというアメリカの作家が、自國の産業の代表格として自動車産業を取り上げた作品に「自動車」というのがある。

なかなか彫りの深い名作だが、この中で「車を買うなら水曜日に組み立てたのを買うものだ」というところがある。

「お偉いさんはみな水曜日組み立て分を指定してくる」という下りもある。

週初めと週末近くは工員たちがだらける、まともなのは週半ばの水曜日だ、という分析だ。

この「だらける」というところがミソだ。

車の組み立てラインにして然り、いまは食品加工の世界でも然りか、というのが、筆者の懸念乃至は憶測だ。

本題に戻ろう。食品加工の現場でもしこの現象が起きれば、まごまごすればハエの死骸も入ろうというものだ。

流れ作業で加工されパックされていく食品加工の現場では、よほどさぞ厳しい管理体制が整っているはずだ、と思いたい。

が、現にこのような事態が発生しているところをみると、これが十分ではないという現実が見えてくる。

それが、ほかはいざ知らず、この日本で起こっていることに憮然たる思いが深いのだ。

律儀できれい好きの日本人には、到底起こせない事件だと、筆者はいまでも思いたい。

理由は単純明快である。

加工プロセスに人の手が及ばぬ部分が多すぎる、ということなのだ。

それを省エネといい効率化という。

これは体のいい手抜きである。人力には限界がある、たしかにある。

福島の事態で人力が及ばないからロボットを使う。

そういう意味での人力の限界なら、たしかにある。

人が手を抜いてロボットを使う。

これは手抜きではない。

それと食品加工の現場の自動化とは次元が違う。

省いてはいけない人力があることを、しかと肝に銘ずべきだ。

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異物混入という社会現象は、じつは日本に限ったことではない。

それそうだろう。

衛生意識と社会道義感では引けをとらぬはずの日本人にして起こしている現象だ。

ほかの国に起こっていないはずはない。

その通りだ。筆者は実態を知って驚愕した。

暇な人もいるもので、異物混入事件の調べてベストテンのランク付けをしたデータがある。

全部を並べる紙幅もないから、トップスリーをご紹介しておこう。

1位:ストッキング入り煮卵(中国)

2位:アヘン入り料理のレストラン(中国)

3位:大腸菌(糞便!?)入り食品(韓国)。

ここまで来ると言葉を失う。

世界を見渡すと、想像をはるかに越える異物混入事件が相次いでいるようだ。

それにつけても、世界中の人々が和食の粹に大きな関心を寄せているいま、われわれはこの異物混入問題に眞正面から取り組まねばなるまい。

ここに気になる指摘がある。

森岡孝二・関西大名誉教授(企業社会論)によれば、異物混入は珍しいことではなく、これまでは客と企業の話し合いで解決し表面化してこなかっただけだ、という。

同教授は、2002年の調査だとして、食品関係企業約100社の半数が過去5年間で異物混入などの問題があった、と指摘する。

ネット時代だ。食の安全に関わる情報は瞬時に拡散する。

徹底した原因究明が焦眉の急だ。

日本はまだまだ世界に冠たる食の国であることを、知らしめるためにも。

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