ノンアルコールビール戦争の行方は
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ノンアルコールビールビールの特許をめぐって熱い戦いが進行中だ。
アサヒとサントリー、日本のビール大手二社は本来のビール需要が落ち込むなか、伸びているノンアルコール・ビール市場を狙って法廷闘争も辞さぬ樣相だ。
原告はpHや糖分などを一定の幅に抑へて口当たりを良くしたビール風味のノンアルコール飲料の特許を申請取得したサントリーだ。
サントリーの言い分は、味わったところアサヒの ドライゼロのpHや糖分などの含有量が、その一定幅の範囲に入っている、というわけだ。
ドライゼロの組成を変えるようにアサヒ側に申し入れたが返答がないという。
一方、アサヒ側は、この飲料はすでに存在する製品から作り出せるものであるから、特許そのものが無効だと反論、必要ならば特許庁に対し特許無效の申請を出さんとする勢いだ。
ノンアルコール・ビールは日本では人気があり、2,009年に売りだしたキリンビールの「フリー」が最初の製品で、ここでサントリーとアサヒはその後を追つてのノンアルコール・ビール戦争になっているわけだ。
サントリーとアサヒはシュガーレス、ゼロカロリーのビールを売りだしており、需要も伸びている。
ビール市場そのものはここ10年落ちてきており、それに代わるノンアルコール・ビールは2015年には大罎20本入りで1,680万ケースと2.4%伸びている。
小売値段は350ミリ罎145円($1.18)で、安いノーモルトの「第三のビール」とほぼ同じくらい安い。
アルコール税の対象外だからノンアルコール・ビールは大きな収益源になっている、と業界情報筋は語る。
この業界ではアサヒが先行しており、経営陣も市場を引っ張る意欲充分のようだ。
ゼロドライの売上は2012年の発売以来上昇しており、2014年には16.7%アップの630万ケースを売り上げている。
アサヒでは今月、プリン体フリーのドライゼロフリーを発売、宣伝に注目のテニスの錦織圭を使い、オールフリーブランドで先を行くサントリーを猛追している。
サントリーとアサヒは、かつて発泡酒と缶酎ハイで製品名を争った。
その間、健康食品メーカーの花王とサントリーは、ノンアルコール・ビールを健康飲料とする認可を得ており、年内にも宣伝販売に入る。
アサヒ、キリン、サントリーと、いずれも同じ表示を求めており、健康食品への需要を睨んで、競合は一層激しさを増しそうだ。
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