わが身を賭してわが子を救う話-その二

サイト内検索

これはひとつの話の続きではなく、まったく別な話の内容が酷似しているということでご披露する話だ。

やや遡るが、脳死の母が帝王切開でわが子を産み落として亡くなったという母の話、ご記憶だろうか。

このたびの話はガンを患う女性が、お腹の子どもを助けるために、自身のガン治療を手抜いて逝った、という、これも等しくじんと来る話なのでご披露したい。

スポンサーリンク

話はなかなか凝ったもので、まず受胎から分娩を経て育児まで、母の「生みの物語り」を13組のカップルについてビデオにまとめようという、「40週(40 Weeks)」というタイトルの記録映画になるはずの、まあひとつの企画があったのだ。

実際にこの記録は進行して作品もできたのだが、これはこの企画に参加した一組のカップルに起こった事件だった。

マックスとリッツというカップル。妻のリッツが悪性間葉腫という幼児期に起こる稀な組織ガンだと診断されることから、事件が始まる。

すでに妊娠13週だったが、女兒を分娩して6週間後に亡くなる。

記録映画はその過程を坦々と記録したのだが、そこから話しがまつたく別な意味合いを持つことになる。

生まれてくるお腹の赤ん坊に、リッツはいつも語りかけていた:「お前は私よりうんと大きいんだよ」。

この子は自分より大きいんだ、と周囲に語って亡くなった。記録映画にはその姿がしっかり映っている。

リッツは2011年の春、ガンの治療の影響で閉経が早まり、産婦人科から受胎の可能性はないと宣告されていた。

そこで奇跡が起こり、リッツは受胎した。ガン治療に苦しみながらリッツは闘った。

そして、施せば胎兒に障るかもしれないある治療が提案されたときに、リッツは敢然をそれを拒んで死を選んだ。

リッツは2014年3月9日に亡くなった。女兒は無事生まれて、いまリリーと名付けられて元気で育っている。

スポンサーリンク

死後解剖の結果、リッツの体は、ガンが肺、心臓、腹部全体に広がっていた。その間の苦痛は想像に余りある。

マックスは「40週(40 Weeks)」のビデオをリリーの成長過程に活かしていきたい、と語っている。

母の日の前後に、女性の献身を伝える物語が「釣れた」ことは、それがしも嬉しい限りだ。

(太公望)

モバイルでご覧の方へ

全てのコンテンツと、カテゴリー内の記事をタイトル一覧表示としたメニューを作りました。PCの方にも便利です。

モバイル用メニュー

人気記事ランキング

コメントを残す

CAPTCHA


*投稿されたコメントはブログ管理者の認証後に表示されます。

サブコンテンツ

このページの先頭へ